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ある国が一定期間に行った外国との経済取引を記録した国際収支に関して学習することができます。国際収支の構成要素。そして、代表的な経常収支の決定方法に関して学習することができます。
国際収支とは?
国際収支とはある国において一定期間に居住者と非居住者の間で行われた居住者と非居住者の間で行われたあらゆる対外経済取引(財、サービス、証券等の各種経済金融取引、それらに伴って生じる決済資金の流れ等)を体系的に記録した統計のこと。
国際収支 = 0 のとき、国際収支は均衡していてるとなる
= 経常収支 + 資本移転等収支 – 金融収支 – 金融収支 + 誤差脱漏
= 0
経常収支、資本移転収支
資金の流入をプラス(黒字)、賃金の流出(支払い)をマイナス(赤字)として計算する。
経常収支の決定理論
国際収支の中でも代表的な経常収支を決定する。経常収支と貿易収支は国際収支統計上では異なるが、ここではその違いを無視し、両者を同じものとして説明する。
ISバランスアプローチ
アブソープションアプローチ
アブソープション・アプローチとは??
経常収支は、”国内総生産Yと国内需要(内需)の差で決定される”という考え方
ちなみに、アブソープションとは?
国内需要(内需)を意味し、消費(C)、投資(I)、政府消費支出(G)が該当する。
数式で理解しよう
Y(国内総生産)
= C + I + G + EX – IM
= A(国内需要) + EX – IM
国際収支(経常収支)を左辺に持ってくると??
EX – IM = Y(国内総生産) – A(国内需要)
⇄ 国際収支(経常収支)= 国内総生産 – 国内需要
演習で理解する
例題1
マクロ経済循環では、貯蓄と投資の均衡が恒等的に成り立つ。
これは(貯蓄投資バランス)と呼ばれている。
この場合、
経常収支が黒字で財政収支が均衡しているとき、民間部門は貯蓄超過である。
例題2
経常収支の意思決定を考える理論的枠組みのひとつに、経常収支をGDPと国内アブソープションとの差であると考える、アブソープション・アプローチが存在する。
この時、
実質為替相場の減価(円安)がGDPと国内アブソープションに与える影響は???
GDPに与える影響
輸出が拡大するために、GDPは増加する。
国内アブソープションに与える影響
GDP増加に伴い、国内アブソープションが増加する。