マンデル・フレミングモデル
ケインズ理論によるIS-LM分析を発展させて、海外との取引も考慮した分析手法である。開放経済における財政政策・金融政策の効果を考察するために用いられる。資本移動がない or 資本移動が完全な場合が考えられる。
BP曲線
国際収支を均衡させる(国際収支=0)ような国民所得と利子率の組み合わせを描いた曲線である。
お金は利子率が高い方へ流出していく。
マンデル・フレミングにおける国際収支とは??
国際収支=経常収支(EX 輸出 - IN 輸入)+ 資本収支(資本流入ー資本流出)
資本移動が完全の場合 ➡ BP曲線は水平
為替レートと輸出・輸入の関係性
円安ならば
米国における日本製品値下がり↓ ➡ 輸出EX増加↑
日本における米国製品値上がり↑ ➡ 輸入IM減少↓
(EX-IM)↓
円高ならば
米国における日本製品値上がり↑ ➡ 輸出EX減少↓
日本における米国製品値下がり↓ ➡ 輸入IM増加↑
(EX-IM)↑
マンデル・フレミングモデル 解放手順
マンデル・フレミングモデル解放パターンには主に4パターンあることを理解する。
※拡張的な財政・金融政策などについてはIS-LM分析の記事に記載あります。
完全資本移動 × 変動相場制 × 財政政策の効果(無効)
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完全資本移動 × 変動相場制 × 財政政策の効果(無効)
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完全資本移動 × 固定相場制 × 財政政策の効果(有効)
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① 拡張的な財政政策 ➡ IS曲線が右にシフト、国内利子率 r が上昇↑
② 海外から国内へ資本流入。
③ 為替市場において、円高ドル安が進む
④ 固定相場制のもと、円高ドル安圧力がかかる(円が超過需要)
⑤ 為替レートを維持のため、通貨当局(中央銀行)が円売り、ドル買いを行う。
➡ 自国通貨の流通量が増加↑、マネーサプライが増加↑、LM曲線が右にシフト
⑥ 国民所得Yが増加↑
拡張的な財政政策は有効である。
完全資本移動 × 固定相場制 × 金融政策の効果(無効)
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① 拡張的な金融政策 ➡ LM曲線が右にシフト、国内利子率 r が低下↓
② 国内から海外へ資本流出。資本収支は赤字
③ 為替市場において、円安ドル高が進む
④ 固定相場制のもと、円安ドル高圧力がかかる(円が超過供給)
⑤ 為替レートを維持のため、通貨当局(中央銀行)が円買い、ドル売りを行う。
➡ 自国通貨の流通量が減少↓、マネーサプライが減少↓、LM曲線が左にシフト
⑥ 国民所得は当初の水準に戻ってしまう
拡張的な金融政策は無効である。