誰でも、1分間で理解できる 有価証券

このページでは?

このページでは、有価証券について、誰でも、1分間で理解できるように解説します。併せて、みなし有価証券についても解説します。

個人投資家だけでなく、法人機関投資家も利用されている有価証券とは一体なんでしょうか?では解説に移ります。

 

有価証券

有価証券とは、株式債券などの金融商品を指します。これらの金融商品は、企業や政府などが発行し、投資家が購入して所有することで、その資産価値の変動に応じた収益を得ること(キャピタル・ゲインができます。

目次

例えば

例えば、以下のようなものがあります。

株式

株式は、企業が発行する出資証券であり、所有することで企業の出資者として、経営に参加することができます。企業が業績を上げると株価が上昇し、投資家は株価上昇分の利益を得ることができます。

債券

債券は、企業や政府が発行する借入証券であり、投資家が貸し手となって、利息を受け取りながら債券の満期に応じて元本を受け取ることができます。債券は株式に比べてリスクが低く、安定した収益を期待できます。

 

メリット・デメリット

有価証券のメリット・デメリットを以下に記載します。

有価証券投資のメリット

有価証券のメリットは以下の通りです。

長期的な資産形成が可能

有価証券投資は、企業の成長に参加することができるため、長期的な資産形成に適しています。株式投資や債券投資を通じて、安定した収益を得ることができます。

分散投資が容易

複数の有価証券に投資することで、リスクを分散することができます。例えば、株式投資においては、単一の企業株式に投資するよりも、複数の企業株式に分散投資することで、企業特有のリスクを回避することができます。

金融商品の多様性がある

有価証券投資には、株式や債券以外にも、投資信託や先物取引など、多様な金融商品があります。これらの商品を組み合わせることで、自分にあった投資ポートフォリオを構築することができます。

有価証券投資のデメリット

有価証券のデメリットは以下の通りです。

株価の変動によるリスク

株式投資は、企業の業績に応じて株価が変動するため、株価の急落などのリスクがあります。また、市場全体の動向によっても株価が影響を受けるため、世界情勢や経済の不安定要因がある場合、株価が急落する可能性があります。

利回りの低下リスク

債券投資は、金利の変動によって利回りが変化するため、市場金利が低下すると利回りも低下する可能性があります。また、債券発行体の信用力によっても利回りが異なるため、信用力の低い債券を保有する場合は、元本割れ利息受取り不能などのリスクがあります。

 

みなし有価証券

企業が所有する株式や債券などの有価証券を、その所有期間や目的に応じて投資としてではなく、会計上の処理として特別な方法で計上することを言います。

ある企業が他社の株式を所有していた場合、通常はその株式の市価に基づいて評価し、評価損益を決算に反映させます。しかし、みなし有価証券の場合は、所有期間や目的に応じてその株式を特別な方法で評価し、評価損益を一定期間積み立てた後に決算に反映させることができます。

例えば

例えば、以下のようなものがあります。

ABS(Asset-Backed Securities)

不動産車両などの資産を担保にして発行される証券です。資産の収益や現金流を基にした利回りが投資家に還元されます。

MBS(Mortgage-Backed Securities)

住宅ローンを担保にして発行される証券です。住宅ローンに基づく収益を投資家に還元します。

CDO(Collateralized Debt Obligations)

債務を担保にして発行される証券です。複数の債務をポートフォリオ化し、その債務に基づく収益を投資家に還元します。

SPC(Special Purpose Company)

特定の目的のために設立され、資産を所有している場合があります。その資産を担保にして発行される有価証券がみなし有価証券になります。

取り消し可能普通株式

発行会社が一定期間内に株式を買い戻すことができる株式です。株式を保有する投資家にとって、損失を最小限に抑えることができるというメリットがあります。

 

メリット・デメリット

みなし有価証券投資のメリット

みなし有価証券のメリットは以下の通りです。

決算の安定化

みなし有価証券は、所有期間や目的に応じて評価損益を一定期間積み立て、その後に決算に反映させることができます。このため、企業が保有する有価証券の市価に大きな変動があった場合でも、一定期間の評価損益を繰り延べることができるため、決算の安定化が期待できます。

税務上のメリット

みなし有価証券は、評価損益を積み立てることで、税務上のメリットを享受することができます。具体的には、評価損益を積み立てることで、税金の負担を減らすことができます。また、一定期間の評価損益を繰り延べることで、企業の財務状況を安定化させることができます。

保有期間の短縮

企業が保有する有価証券は、投資目的で保有する場合と、財務上の目的で保有する場合があります。投資目的で保有する場合は、長期間保有することが一般的ですが、財務上の目的で保有する場合は、短期間で売却することが多いです。この場合、みなし有価証券を利用することで、保有期間を短縮することができます。

みなし有価証券投資のデメリット

みなし有価証券のデメリットは以下の通りです。

評価損益の計上による情報歪曲のリスク

みなし有価証券は、所有期間や目的に応じて評価損益を一定期間積み立てて決算に反映させるため、実際の評価損益とは異なる決算上の数字が生まれることがあります。このため、みなし有価証券によって企業の財務状況や経営成績が歪曲される可能性があります。

評価損益の積み立てによるキャッシュフローの圧迫

みなし有価証券は、評価損益を積み立てるため、一定期間のキャッシュフローに圧迫をかけることがあります。特に、評価損益が大きく積み立てる必要がある場合は、経営上の負担となることがあります。

 

まとめ

このページでは、有価証券とみなし有価証券について解説しました。最後に有価証券とみなし有価証券の比較表を示します。

【有価証券とみなし有価証券の比較表】

項目 有価証券 みなし有価証券
評価方法 市場価格に基づく評価 企業内部で決定する評価
評価損益の処理 期末現在評価額と期首評価額の差額を損益として計上 評価損益を一定期間積み立て、一定期間後に決算に反映
保有期間 長期保有が一般的 短期保有に適している
税務上の扱い 評価損益に応じて課税される 評価損益を積み立て、税務上のメリットを享受
査定価格 市場価格に基づくため正確な査定が可能 企業内部で決定するため、市場価格よりも査定が甘くなる場合がある
投資効果 市場変動によるリスクがあるが、高い収益を期待できる 評価損益の積み立てにより、収益が安定化する

比較表に示した通り、みなし有価証券は評価損益の一定期間積立ができるため、税務や会計上のメリットがあるものの、情報の信用性が欠けたりします。一方で有価証券は正確な情報と長期にわたる高い収益性を期待できます。

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